圧縮

コンプレッサの音声エフェクトは音声録音の音量レベルを制限して、特定の大きさの範囲内に収まるようにします。このエフェクトの最も良く知られた例は、TV放送中の音量です。放送自体の音量を変えていないのに、TVコマーシャルの音量が番組の音量より大きく聞こえるのはこのエフェクトによるものです。

また、音声を1つのデバイスからもう1つのデバイスへ録音する場合、各デバイスが使用する音量が異なることから希望通りの音量で録音されないことがあります(例えばCDプレーヤーはカセットプレーヤーより広範囲の音量が使われています)。こうした問題を防ぐためにもこのエフェクトを使うことができます。

コンプレッサの設定

しきい値:
指定したしきい値を下回る音声の音量を下げます。録音音声からバックグラウンドのノイズなどのソフトな音を削減したり除去したりする際に役立ちます。
比率:
圧縮のしきい値を超えた音量を削減する比率を指定します。例えば比率が4:1で音量がしきい値を4dB超えた場合、音量はしきい値を1dB超えた大きさまで削減されます。比率が1:1の場合は音量に変化が無いということになり、コンプレッサがオフの状態になります。
アタック:
ゲインの調整が適用されるまでにかかる時間(0~1000ミリ秒の間)です。ここで指定した時間をかけてゲインの調整が行われます。
リミット:
「リミッター」では、録音時の最大音量をデシベルで設定します。例えばリミッターを-2デシベルで設定すると、-2デシベル以上の音声は再生されないことになります。リミッターで設定した値より大きい音声はクリップされますので、場合によっては音声にゆがみが生じることがあります。リミッターのしきい値をデジタル録音の最大シグナルである0デシベルに設定することで、事実上リミッターをオフにすることができます。
リリース:
ゲイン調節が不要になった際に、ゲイン調節を削除するのに費やす時間です(0~5000ミリ秒の間)。アタックとは反対の作業です。