MixPadはMIDIファイルの再生に対応しています。MixPadが他のデジタル音声ミキサーに比べて優れている点の1つがMIDIファイルを使った作業が可能であるということです(MIDIトラックと他の音声トラックは全く同じものとして扱われます)。MIDIファイルの使用を可能にすることで、更にフレキシブルなミキシングが可能になります。

MIDIファイルは他の音声ファイルと同じ方法でMixPadに挿入します(ドラッグアンドドロップまたは「クリップ」メニューから読み込む)。

MixPadではMIDIファイルが他の音声ファイルと同様に扱われますが、MIDIファイル自体は音声ファイルではありませんのでご注意ください。MIDIファイルはシンセサイザーに送られる一連の指示情報が入ったファイルで、シンセサイザーがこのファイルの指示を音声化することで音が出ます。従って、MIDIクリップを再生する場合は必ず音声再生用の出力デバイスが必要になります。外付けのMIDIシンセサイザーを使ったMIDIクリップは、レイテンシが低く、他の音声クリップと同期しやすくなるため、これが一番お勧めの出力デバイスです。外付けのデバイスをお持ちでない場合はコンピュータに内蔵されているMicrosoftシンセサイザーで代用できます。内蔵シンセサイザーを使う場合は音声遅延が生じるため、他の音声との同期が困難になりますのでご注意ください。

MIDIファイルには複数のMIDIトラックが含まれている場合があります。複数のトラックが入ったMIDIファイルをMixPadに読み込む場合は、全てのトラックを1つのクリップにまとめる方法と、各トラックを個別のクリップに分けて読み込む方法のいずれかを選ぶことができます。

MIDIの音声コントロールは音声ファイルのコントロールとは違う部分があります。MIDIクリップの音声を個別にコントロールする場合は、VSTインストルメントを使う必要があります。マスター音量コントロールを使ってMIDIの音量をコントロールすることもできますが、この場合はMIDIを含む全ての音声がコントロールされます。MIDIデバイスで音声再生中はMIDIクリップの音量を直接個別に調整することはできません。