Prismはコマンドラインを使った作業が可能です。コマンドラインは、他のプログラムからPrismを使ってファイル変換を行ったり、一括変換を行ったりする際にも使うことができます。

注意: コマンドラインを使った画像ソフトの実行にWindows上の制限があるため、コマンド作業完了のお知らせを表示したり、変換実行中のコマンドラインを阻止したりすることができません。当社では現在このWindowsの問題を回避する方法を検討しておりますが、Prismでコマンドラインをお使いになる場合はこうした制限があることを覚えておいてください。

Prismの実行ファイルは、通常「C:\Program Files\NCH Software\Prism\prism.exe」に保存されています。

使用方法: prism.exe [オプション] [挿入するファイル]

オプションの欄にはPrismに対する様々なコマンドが入ります。お使いいただけるオプションは以下の通りです:

-convert - Prismに読み込んだ全てのファイルを変換する。

-clear - Prismに読み込んだ全てのファイルを削除する。

-addfolder [フォルダ名] - Prismにファイルのフォルダを挿入する。

-format [フォーマット名] :変換後の出力フォーマットを指定します。以下のフォーマットを含む多くのフォーマットに対応しています:

-outfolder [フォルダ名] - 変換済みファイルを保存する出力フォルダを指定する。フォルダパスは、バックスラッシュ(\)で終わらないようにしてください。

-overwrite [上書きフラグ] 変換後のファイルが既に存在する場合の処理方法を指定します。上書きフラグは以下のいずれかを使います: "PROMPT" (プロンプトして指示を仰ぐ)、 "ALWAYS" (ファイルを上書きする)、"NEVER"(オリジナルファイルを変換しない)、"CANCEL" (変換を中止する)、"APPENDNUMBER [format]" (ファイル名に自動番号を付ける。 - [format]は任意の項目です。入力しなかった場合はPrismに指定済みのフォーマットが使われます)。

-settings [フォーマット名] [設定オプション] - 特定のフォーマットに使用する設定を指定。ここで使うパラメータについては以下の「設定オプション」の欄をご覧ください。

-edit [サイズ変更タイプ] [幅] [高さ] [フレームレート] -動画出力オプションを指定。サイズ変更タイプは、「NONE」(無し)、「CROP」(切り取り)、または「LETTERBOX」(ワイド画面)のいずれかです。幅と高さには希望の動画のサイズを入力します。フレームレートには希望のフレームレートを入力します(フレームレートの変換が不要の場合はゼロ)。

-effects [エフェクト名] [エフェクト設定] – 出力動画に挿入されるエフェクトを指定します。挿入できるエフェクトやオプションには以下のようなものがあります:

-hide - Prism画面を非表示にする。

-show - Prism画面を表示する。

-exit - Prismを終了する。

ファイル名」の欄にはPrismに読み込むファイル名を入力します。ファイル名は絶対パスを二重引用符(")で囲む形で入力します。

例:

prism.exe -format .mp4

prism.exe -format "iPhone 4"

prism.exe -outfolder "C:\My Videos";

prism.exe -hide

prism.exe "C:\My Documents\video.avi"

prism.exe -effects brightness 50 gamma 1.53 contrast 20

prism.exe -effects filter sepia textcaption "これはテスト文章です" left top 12 rotate 90 flip both

prism.exe -effects watermark "D:\watermark.png" 50 50 left top 5 6 trim 0 5000 crop 10 10 85 90 noisereduction 0.35 0.33

prism.exe -convert "C:\My Videos\video.avi" -format .mp4 -overwrite ALWAYS

prism.exe -convert "C:\My Videos\video.flv" -format .mpg -overwrite APPENDNUMBER "%filename%-%number%"

prism.exe -convert "DVD:C:\My Videos\Flying Daggers" -settings .mp4 iPod 512 768 23 -overwrite APPENDNUMBER "%filename%-%number%"

prism.exe -convert "DVD:C:\My Videos\Flying Daggers" -format "iPhone 4S" -settings .mp4 H264 512 768 23 -overwrite APPENDNUMBER "%filename%-%number%"

Prismフォルダ内で作業中でない限り、上記の「prism.exe」は「C:\Program Files\NCH Software\Prism\prism.exe」の絶対パスに置き換える必要があります。例:


"C:\Program Files\NCH Software\Prism\prism.exe" -convert "C:\My Videos\video.avi" -format .mp4


設定オプション:

「-settings」オプションで使われるパラメータの詳細は以下の通りです。各パラメータは以下に書かれている順序で入力が必要ですのでご注意ください。また、全てのパラメータが入力されない限り、コマンドは実行されません。

入力可能な値の組み合わせはコーデックにより異なるため、Prismを開き、必要なコーデックの値を事前に決めておく必要があります。

プリセットのデバイスを変換する場合、出力フォーマットはmp4のみ対応しています。プリセットのデバイスには必ず.mp4をお使いください。

.avi [動画エンコーダ] [平均ビットレート] [最大ビットレート] [品質_RATEFACTOR] [サンプルレート] [チャンネル] [サウンドビットレート]

例:

.wmv および .asf [動画エンコーダ] [動画ビットレート] [サウンドエンコーダ概要] [サンプルレート] [チャンネル] [サウンドビットレート]

例:

.mpg [動画エンコーダ] [平均ビットレート] [最大ビットレート] [サンプルレート] [サウンドビットレート]

例:

.3gp [動画エンコーダ] [平均ビットレート] [最大ビットレート] [幅] [高さ] [サウンドエンコーダ] [サウンドビットレート]

例:

.mp4 [動画エンコーダ] [平均ビットレート] [最大ビットレート] [品質_RATEFACTOR] [サウンドビットレート]

例:

.mov [品質_RATEFACTOR] [サウンドビットレート]

例:

.flv [動画エンコーダ] [平均ビットレート] [最大ビットレート] [品質_RATEFACTOR] [サウンドビットレート]

例: