Prismはコマンドラインを使った作業が可能です。コマンドラインは、他のプログラムからPrismを使ってファイル変換を行ったり、一括変換を行ったりする際にも使うことができます。注意: コマンドラインを使った画像ソフトの実行にWindows上の制限があるため、コマンド作業完了のお知らせを表示したり、変換実行中のコマンドラインを阻止したりすることができません。当社では現在このWindowsの問題を回避する方法を検討しておりますが、Prismでコマンドラインをお使いになる場合はこうした制限があることを覚えておいてください。
Prismの実行ファイルは、通常「C:\Program Files\NCH Software\Prism\prism.exe」に保存されています。
使用方法: prism.exe [オプション] [挿入するファイル]
オプションの欄にはPrismに対する様々なコマンドが入ります。お使いいただけるオプションは以下の通りです:
-convert - Prismに読み込んだ全てのファイルを変換する。
-clear - Prismに読み込んだ全てのファイルを削除する。
-addfolder [フォルダ名] - Prismにファイルのフォルダを挿入する。
-format [フォーマット名] :変換後の出力フォーマットを指定します。以下のフォーマットを含む多くのフォーマットに対応しています:
- 3gp
- asf
- avi
- dv
- flv
- gif
- mkv
- mov
- mp4
- m4v
- mpg
- ogv
- rm
- swf
- webm
- wmv
- divx
- xvid
- amv
- jpg
- png
- "Android 480P"
- "Android 720P"
- "iPhone 3G"
- "iPhone 3GS"
- "iPhone 4"
- "iPhone 4S"
- "iPhone 5/5c"
- "iPhone 5s/6/6P"
- "iPhone 6s/6sP
- "iPhone SE"
- "iPhone 7"
- "iPhone 7 Plus"
- "iPhone 8"
- "iPhone 8 Plus"
- "iPhone X"
- "iPod Classic"
- "iPod Touch 1"
- "iPod Touch 2"
- "iPod Touch 3"
- "iPod Touch 4"
- "iPod Touch 5"
- "iPad 1"
- "iPad 2"
- "iPad 3"
- "iPad 4"
- "iPad Air"
- "iPad Air2"
- "iPad Mini"
- "iPad Mini2/3"
- "iPad Mini4"
- "ニンテンドー3DS"
- "PSP"
- "PS Vita"
- "PS3"
- "PS4"
- "PS4 Pro"
- "Xbox 360"
- "Xbox One"
- "Xbox OneX"
- mp3
- wav
-outfolder [フォルダ名] - 変換済みファイルを保存する出力フォルダを指定する。フォルダパスは、バックスラッシュ(\)で終わらないようにしてください。
-overwrite [上書きフラグ] 変換後のファイルが既に存在する場合の処理方法を指定します。上書きフラグは以下のいずれかを使います: "PROMPT" (プロンプトして指示を仰ぐ)、 "ALWAYS" (ファイルを上書きする)、"NEVER"(オリジナルファイルを変換しない)、"CANCEL" (変換を中止する)、"APPENDNUMBER [format]" (ファイル名に自動番号を付ける。 - [format]は任意の項目です。入力しなかった場合はPrismに指定済みのフォーマットが使われます)。
-settings [フォーマット名] [設定オプション] - 特定のフォーマットに使用する設定を指定。ここで使うパラメータについては以下の「設定オプション」の欄をご覧ください。
-edit [サイズ変更タイプ] [幅] [高さ] [フレームレート] -動画出力オプションを指定。サイズ変更タイプは、「NONE」(無し)、「CROP」(切り取り)、または「LETTERBOX」(ワイド画面)のいずれかです。幅と高さには希望の動画のサイズを入力します。フレームレートには希望のフレームレートを入力します(フレームレートの変換が不要の場合はゼロ)。
-effects [エフェクト名] [エフェクト設定] – 出力動画に挿入されるエフェクトを指定します。挿入できるエフェクトやオプションには以下のようなものがあります:
- brightness [値]:明るさを設定。[値]には-255~255の整数を入力します。
- contrast [値]:コントラストを設定。[値]には-100~100の整数を入力します
- gamma [値]:ガンマを設定。[値]には0.10~5.00の浮動小数点の値を入力します。
- filter [値]:色フィルタを挿入。[値]にいは以下のいずれかを挿入します: blackandwhite(白黒)、negative(ネガ)、sepia(セピア)。
- textcaption [文字] [水平位置] [垂直位置] [サイズ]:文字を挿入。[文字]には動画に挿入する文字を入力します。[水平位置] は文字を左右のどの位置に挿入するか指定します。入力する値はleft(左)、center(中央)またはright(右)です。[垂直位置]は文字を上下のどの位置に挿入するかを指定します。入力する値はtop(上)、center(中央)またはbottom(下)のいずれかです。[サイズ]には1~72の整数を入力して文字の高さを設定します。
- rotate [角度]:角度を指定して回転。[角度]には以下のいずれかの整数を入力して動画を回転する角度を指定します。90、180、または270。
- flip [オプション]:動画を反転。[オプション]にhorizontal(横)、vertical(縦)またはboth(両方)の値を入力して反転の方向をしています。
- watermark [画像のパス] [サイズ] [透明度] [水平位置] [垂直位置] [横オフセット] [縦オフセット]:動画に透かし画像を挿入。[画像パス]には透かしとして挿入する画像が保存されている場所の絶対パスを入力します。[サイズ]には出力フレームとの割合を1~100の整数で入力します。[透明度]には透かし画像の透明度を1~100の整数で入力します。[水平位置]は透かしを左右のどの位置に挿入するか指定します。left(左)、center(中央)またはright(右)を入力して指定します。[垂直位置]は透かしを上下のどの位置に挿入するか指定します。top(上)、center(中央)またはbottom(下)を入力して指定します。[横オフセット]には0~50の整数を入力して左右のオフセットの割合を指定します。[縦オフセット] には0~50の整数を入力して上下のオフセットの割合を指定します。
- trim [開始] [終了]:動画をトリミング。[開始]と[終了]には出力動画の開始位置と終了位置のタイムスタンプをそれぞれミリ秒単位で入力します。
- crop [X1] [Y1] [X2] [Y2]:動画の切り抜き。[X1]は出力動画の左端の位置を1~100の割合の値で入力します。[Y1]は出力動画の上端の位置を1~100の割合の値で入力します。[X2]は出力動画の右端の位置を1~100の割合の値で入力します。[Y2]は出力動画の下端の位置を1~100の割合の値で入力します。
-hide - Prism画面を非表示にする。
-show - Prism画面を表示する。
-exit - Prismを終了する。
「ファイル名」の欄にはPrismに読み込むファイル名を入力します。ファイル名は絶対パスを二重引用符(")で囲む形で入力します。
例:
prism.exe -format .mp4
prism.exe -format "iPhone 4"
prism.exe -outfolder "C:\My Videos";
prism.exe -hide
prism.exe "C:\My Documents\video.avi"
prism.exe -effects brightness 50 gamma 1.53 contrast 20
prism.exe -effects filter sepia textcaption "これはテスト文章です" left top 12 rotate 90 flip both
prism.exe -effects watermark "D:\watermark.png" 50 50 left top 5 6 trim 0 5000 crop 10 10 85 90 noisereduction 0.35 0.33
prism.exe -convert "C:\My Videos\video.avi" -format .mp4 -overwrite ALWAYS
prism.exe -convert "C:\My Videos\video.flv" -format .mpg -overwrite APPENDNUMBER "%filename%-%number%"
prism.exe -convert "DVD:C:\My Videos\Flying Daggers" -settings .mp4 iPod 512 768 23 -overwrite APPENDNUMBER "%filename%-%number%"
prism.exe -convert "DVD:C:\My Videos\Flying Daggers" -format "iPhone 4S" -settings .mp4 H264 512 768 23 -overwrite APPENDNUMBER "%filename%-%number%"
Prismフォルダ内で作業中でない限り、上記の「prism.exe」は「C:\Program Files\NCH Software\Prism\prism.exe」の絶対パスに置き換える必要があります。例:
"C:\Program Files\NCH Software\Prism\prism.exe" -convert "C:\My Videos\video.avi" -format .mp4
設定オプション:
「-settings」オプションで使われるパラメータの詳細は以下の通りです。各パラメータは以下に書かれている順序で入力が必要ですのでご注意ください。また、全てのパラメータが入力されない限り、コマンドは実行されません。
入力可能な値の組み合わせはコーデックにより異なるため、Prismを開き、必要なコーデックの値を事前に決めておく必要があります。
プリセットのデバイスを変換する場合、出力フォーマットはmp4のみ対応しています。プリセットのデバイスには必ず.mp4をお使いください。
.avi [動画エンコーダ] [平均ビットレート] [最大ビットレート] [品質_RATEFACTOR] [サンプルレート] [チャンネル] [サウンドビットレート]
- 動画_エンコーダ - "MPEG4"、"H264"、"DVPAL"または"DVNTSC"
- 平均_ビットレート - 平均ビットレートをキロビット(毎秒)で表示(H264またはDVを使用の場合は非表示)
- 最大_ビットレート - 最大ビットレートをキロビット(毎秒)で表示(H264またはDVを使用の場合は非表示)
- 品質_RATEFACTOR - 品質(Ratefactor)を51.0 から1.0 までの範囲で表示(H264でのみ使用)
- サンプルレート - ヘルツで入力(例:8000)
- チャンネル - 1または2
- 音声ビットレート - 音声ビットレートをキロビット/秒で入力(DV使用時は無視)
例:
- -settings .avi MPEG4 768 1000 0.0 44100 2 128
- -settings .avi DVPAL 0 0 0.0 48000 2 0
- -settings .avi H264 0 0 24.0 48000 2 256
.wmv および .asf [動画エンコーダ] [動画ビットレート] [サウンドエンコーダ概要] [サンプルレート] [チャンネル] [サウンドビットレート]
- 動画エンコーダ - WMV8またはWMV9
- 動画ビットレート -動画ビットレートをキロビット/秒で入力
- 音声エンコーダインデックス - ゼロベースの音声エンコーダインデックス
- サンプルレート - ヘルツで入力(例:48000)
- チャンネル - 1または2
- 音声ビットレート - 音声ビットレーをキロビット/秒で入力
例:
- -settings .wmv WMV8 512 1 32000 2 32
- -settings .asf WMV9 1024 2 44100 2 48
.mpg [動画エンコーダ] [平均ビットレート] [最大ビットレート] [サンプルレート] [サウンドビットレート]
- 動画エンコーダ - MPEG2またはMPEG1
- 平均ビットレート - 平均ビットレートをキロビット/秒で入力
- 最大ビットレート - 最大ビットレートをキロビット/秒で入力
- サンプルレート - ヘルツで入力(例:44100)
- 音声ビットレート - 音声ビットレーをキロビット/秒で入力
例:
- -settings .mpg MPEG2 4000 9000 44100 128
.3gp [動画エンコーダ] [平均ビットレート] [最大ビットレート] [幅] [高さ] [サウンドエンコーダ] [サウンドビットレート]
- 動画エンコーダ - H263またはMPEG4
- 平均ビットレート - 平均ビットレートをキロビット/秒で入力
- 最大ビットレート - 最大ビットレートをキロビット/秒で入力
- 幅 -動画の幅を指定(MPEG4使用中は無視)
- 高さ -動画の高さを指定(MPEG4使用中は無視)
- 音声エンコーダ - AMRまたはAAC
- 音声ビットレート - 音声ビットレーをキロビット/秒で入力
例:
- -settings .3gp H263 128 256 176 144 AMR 7.40
- -settings .3gp MPEG4 768 1000 0 0 AAC 64
.mp4 [動画エンコーダ] [平均ビットレート] [最大ビットレート] [品質_RATEFACTOR] [サウンドビットレート]
- VIDEO_ENCODER - either "H264", "MPEG4" or "PSP" (プリセットのデバイス用に変換する場合、"MPEG4"は使わないでください)
- 平均_ビットレート - 平均ビットレートをキロビット(毎秒)で表示(H264またはPSPの場合は非表示)
- 最大_ビットレート - 最大ビットレートをキロビット(毎秒)で表示(H264またはPSPの場合は非表示)
- 品質_RATEFACTOR- 品質(Ratefactor)を51.0 から1.0 までの範囲で表示(MPEG4の場合は非表示)
- 音声ビットレート - 音声ビットレーをキロビット/秒で入力
例:
- -settings .mp4 H264 0 0 23.0 32
- -settings .mp4 MPEG4 768 1000 0.0 64
- -settings .mp4 PSP 0 0 18.5 112
.mov [品質_RATEFACTOR] [サウンドビットレート]
- 品質_RATEFACTOR - 品質(Ratefactor)を51.0 から1.0 までの範囲で表示
- 音声ビットレート - 音声ビットレーをキロビット/秒で入力
例:
- -settings .mov 23.0 128
- -settings .mov 30.6 64
.flv [動画エンコーダ] [平均ビットレート] [最大ビットレート] [品質_RATEFACTOR] [サウンドビットレート]
- 動画_エンコーダ - "H264"または"FLV1"
- 平均_ビットレート - 平均ビットレートをキロビット(毎秒)で表示(H264の場合は非表示)
- 最大_ビットレート - 最大ビットレートをキロビット(毎秒)で表示(H264の場合は非表示)
- 品質_RATEFACTOR - 品質(Ratefactor)を51.0 から1.0 までの範囲で表示(FLV1の場合は非表示)
- 音声ビットレート - 音声ビットレーをキロビット/秒で入力
例:
- -settings .flv FLV1 128 256 0.0 32
- -settings .flv H264 0 0 21.0 64