Switchはコマンドラインを使った作業が可能です。コマンドラインは、他のプログラムからSwitchを使ってファイル変換を行ったり、一括変換を行ったりする際にも使うことができます。

Switchのインストールファイルは通常「C:\Program Files\NCH Software\Switch\switch.exe」に保存されています。

使い方: switch.exe [オプション] [追加するファイル]

[オプション]にはSwitchに対して発する各種のコマンドを入力します。入力できるコマンドは以下の通り:

-convert  Switchに読み込まれている全てのファイルを変換します。

-clear  Switchに読み込まれている全てのファイルを削除します。

-addfolder [フォルダ名]  ファイルのフォルダをSwitchに追加します。

-format [フォーマット名]  変換後の出力フォーマットを指定します。フォーマット名は各フォーマットの拡張子です(例:.wav、mp3)

-outfolder [フォルダ名]  変換後のファイルの保存先を指定します。フォルダのパスはバックスラッシュ(\)で終わらないようにしてください。

-settempfolder [フォルダ名]  Switchが再生中や変換中にファイルの保存を行う一時フォルダを指定します。正しいフォルダが選択されなかった場合は作業が行われません。

-overwrite [上書きフラグ] 変換後のファイルが既に存在する場合の処理方法を指定します。上書きフラグは以下のいずれかを使います: "PROMPT" (プロンプトして指示を仰ぐ)、 "ALWAYS" (ファイルを上書きする)、"NEVER"(オリジナルファイルを変換しない)、"CANCEL" (変換を中止する)、"APPENDNUMBER [format]" (ファイル名に自動番号を付ける。 - [format]は任意の項目です。入力しなかった場合はSwitchに指定済みのフォーマットが使われます)。

-settings [フォーマット名] [設定オプション]  指定したフォーマット用の各種設定を指定します。 その他のパラメータに関する詳細は、別途以下に説明する通りです。

-insettings [フォーマット名] [設定オプション]  変換前にデコードが必要なフォーマット(.vox、.rawなど)用の各種設定を指定します。その他のパラメータに関する詳細は、別途以下に説明する通りです。

-hide  Switch画面を非表示にします。

-show  Switch画面を表示します。

-exit  Switchを終了します。

[追加するファイル]にはSwitchに読み込むファイルのパスを入力します。パスは絶対パスを二重引用符で囲む形で入力する必要があります。

例:

switch.exe -format MP3

switch.exe -outfolder "C:\My Music";

switch.exe -hide

switch.exe "C:\My Documents\sound.mp3"

switch.exe -convert "C:\My Music\music.mp3" -format .wav -overwrite ALWAYS

switch.exe -convert "C:\My Music\music.ogg" -format .mp3 -overwrite APPENDNUMBER "%filename%-%number%"

Switchの実行が可能なフォルダ内にいる場合以外は、以下のように「switch.exe」の部分を絶対パス(C:\Program Files\NCH Software\Switch\switch.exe)に置換えて入力してください:


"C:\Program Files\NCH Software\Switch\switch.exe" -convert "C:\My Music\music.mp3" -format WAV


設定オプション:

-settingsおよび-insettingsのオプションを使う際は、以下のようなパラメータを使って各種設定を行います。パラメータは以下の順序の通りに入力が必要です。また、入力されていないパラメータがあると作業が行われませんのでご注意ください

WAV [コーデック] [サンプルレート] [チャンネル]
WAVのデフォルト設定を設定する場合は以下をタイプ入力: -settings .wav default

入力できる値のコンビネーションは、どのコーデックを入力するかにより左右されますので、入力する値がわからない場合はSwitch画面を開いて各コーデックに使える値を確認してください。

例:

MP3 エンコーダの種類 CBR[ビットレート] [高音質] VBR[最小ビットレート] [最大ビットレート] [音質 [チャンネルモード] [エラープロテクト]

エンコーダの種類 - "CBR"または"VBR"。

CBRの場合のオプション:

VBRのオプション:

例:

OGG エンコーダの種類 Quality[音質] VBR[最小ビットレート] [最大ビットレート]] [チャンネル] [ストリップコメント]

エンコーダの種類 - "Quality"または"VBR"

音質のオプション:

VBRのオプション:

例:

WMA [コーデックのインデックス] [サンプルレート] [ビットレート] [チャンネル]

コーデックのインデックスには0以上の整数を入力します。入力する数値はお使いのコンピュータにインストールされているWMAコーデックによります。入力する数の選択は、WMA設定ダイアログ内にあるWMAコーデックのプルダウンメニューを元に行います。プルダウンメニューの1番上の選択肢を選ぶ場合はコーデックのインデックスには0と入力し、2番目の場合は1と入力するという法則で必要な数字を選択してください。

サンプルレートには変換時のターゲットサンプルレートをヘルツを単位として入力します(例:44100)。

ビットレートには変換時のターゲットビットレートをkbsを単位として入力します(例:128000)。

チャンネルは1(モノラルの場合)または2(ステレオの場合)を入力します。

例:

SPX [モード] [値] ([AGC] [DENOISE])

モードにはエンコードの実行モードを入力します。実行モードは以下のいずれかから選びます:

値は[モード]のパラメータで指定したモードにより異なります:

AGCはSpeexエンコーダのAdaptive Gain Controlをオンにする場合にのみ必要なパラメータです。

DenoiseはSpeexエンコーダを使ってエンコード前に入力音声のノイズ除去を行う場合にのみ必要なパラメータです。

例:

MPC [音質のプリセット]

例:-settings .mpc Standard

APE [音質のプリセット]

例:-settings .ape Normal

AIFF [サンプルレート] [チャンネル]

例:-settings .aiff 44100 1

AAC/M4A エンコーダの種類 ABR[ビットレート] VBR[音質] [FORCE_MPEG2] [TNS]

エンコーダの種類 - "CBR"または"VBR"

ABRのオプション:

VBRのオプション:

例:

FLAC [圧縮レベル] [サンプルレート] [チャンネル]

例:-settings .flac 6 44100 2

VOX/RAW [コーデック] [サンプルレート] [チャンネル]

("-settings"および"-insettings"両方のコマンドに適用されます)

例:

AMR [ビットレート]

例:

DCT [サンプルレート] [チャンネル]

例:-settings .dct 11025 1

M3U/PLS/WPL/RSS [URL]

作成したMP3ファイルの設定には一般的なMP3ファイルの設定構文を使います(例:-settings.mp3など)

例:


音量と音声クリーンアップ:

音量の増幅、正規化、ポップ音除去、ノイズ除去の設定には以下を使います:パラメータは以下の順序の通りに入力が必要です。入力されていないパラメータがある場合はデフォルトの値が自動的に使用されす。また、範囲外の値を入力した場合は直近の正しい値に自動調整されます。

-amplify [値] :音量を上げたり下げたりします。詳しくはこちらのページをご覧ください。この機能をオフにする場合は以下の通り入力します: -amplify off

例:

-normalize [種類] [値] :最大音量の値がデジタル音声で使うことができる最大値(または割合)と同等になるよう音量が調節されます。詳しくはこちらのページをご覧ください。この機能をオフにする場合は以下の通り入力します: -normalize off

例:

-popreduction [クリック感度] [クリックの長さ] :録音音声からポップ音やクリック音を削除します。詳しくはこちらのページをご覧ください。この機能をオフにする場合は以下の通り入力します: -popreduction off

例:

-noisereduction [しきい値] [ノイズゲート] :音声のノイズを削減します。詳しくはこちらのページをご覧ください。この機能をオフにする場合は以下の通り入力します: -noisereduction off

例:

-compressor [プリセット] :ダイナミックレンジ圧縮は録音音声を特定の音量内に抑える働きをします。詳しくはこちらのページをご覧ください。この機能をオフにする場合は以下の通り入力します: -compressor off

例:

-equalizer :音声信号の周波数帯域を調節し、音声の補正や改善などに使われるエフェクトです。詳しくはこちらのページをご覧ください。このコマンドはイコライザのオンとオフの切替えのみを行います。 -equalizer off を使うとイコライザがオフになります。イコライザの値はSwitch本体で設定する必要があります。

例: