トーンは特定の周波数の1本の正弦波というシンプルなものから、異なる周波数の複数のトーンを同時に発生させる複数のチャンネルを持つステレオトーンなどの複雑なものまで様々です。トーンの属性の変更は、トーンメニュー、小さいツールバー、またはショートカットメニュー(各トーンを右クリックすると表示されます)を使って行います。
作成したトーンはWaveファイル(.wav)またはトーンファイル(.tdf)形式で保存することができます。再生の長さを特定しないトーン、または繰り返し再生されるトーンはWaveファイルには保存できません。
Tone Generatorでは最大16個までのトーンを同時に作成できます。倍音やビートを作成する際に便利な機能です。
「トーン」メニューの「トーンの数」でトーンの数を選択します。トーンの数は1にデフォルト設定されています。
トーンには再生時間が設定されず、継続的に鳴り続けます。
トーンは一定の周波数で鳴り続けますが、指定した長さに達すると再生が停止します。再生時間はトーン一覧(以下参照)で指定することができます。
このオプションを選択すると、各トーンの開始周波数と終了周波数を指定することができます。時間周波数の動きは真数です(例:毎秒100Hz)。
これもトーン掃引ですが、時間周波数は指数です(例:毎秒1オクターブ)。
Tone Generatorはモノトーンを作成するようデフォルト設定されています。ステレオを選択した場合、左右のスピーカーにそれぞれ別々のトーンを作成することができます。ビートを作成する際に便利な機能です。
正弦波/余弦波は倍音が含まれていない最も純粋な音声波形です。音声レベルの精度検査に最適です(周波数応答に影響されないため)。
高次の奇数次高調波を多数含むため耳障りな音を発します。処理後に波形を確認する際に便利です。
基音とその奇数次高調波で構成された波形で、矩形波よりも倍音が急速に小さくなります。
ノコギリ波には偶数高調波と奇数次高調波が混ざっており、シンセサイザーの基本として使われます。
音声処理時のインパルス応答の分析に便利な波形です。
ランダムな信号で構成されるノイズで、チューニングされていないテレビのような音がします。音声処理時、また室内の周波数応答のテストの際などに使われます。
ホワイトノイズは高周波数帯域が強いため、ピンクノイズ(以下参照)よりもクリアな音になっています。ノイズには周波数はありません。
ピンクノイズはホワイトノイズとよく似ていますが、各オクターブのエネルギーが等しい(20Hzまで)のが違いです。オクターブ測定の信号を分析する際はホワイトノイズよりもピンクノイズの方が適しています。
ピンクノイズはホワイトノイズよりも低音のエネルギーが多いため、ホワイトノイズよりも籠った音がします。
ブラウンノイズはピンクノイズに非常によく似ていますが、オクターブごとに6dB指数減衰します(ピンクノイズは3dB)。低いトーンではホワイトノイズとよく似た音になります。
高域の周波数を強調し、オクターブごとに3dB上昇します。
ブルーノイズとほぼ同じですが、オクターブ毎に6dB上昇することからブルーノイズよりも高い音のトーンになります。
人間の心理音響の等ラウドネス曲線に合わせたパワースペクトラムを持つことから、全ての周波数の音が同じ大きさで聞こえます。
トーンの詳細(各周波数や長さ)は、メイン画面の「トーンのデータ一覧」に表示され、ここで編集を行います。各トーンの値を編集するには、編集するトーンをダブルクリックするか、トーンを選択してEnterキーを押します。
トーンの周波数がHzで表示されます。値は1Hz~22000Hzの間です(お使いのサウンドカードによります)。
コンサートの国際標準は440Hzです。
キーボードのPage UpまたはPage Downキーを使ってオクターブを上下することができます。また、+/-キーを使って、オプションの「トーンのインターバル」の項目で設定した周波数で増減するよう設定することもできます。
音符選択を使うと特定の音を簡単に選択することができます。「音符選択」の文字をクリックすると音符一覧の表示と非表示を切り替えることができます。音符の選択が不要な作業を行う際は、音符一覧は表示されません。例えばホワイトノイズを選択した場合は、ホワイトノイズに周波数が無いことから音符一覧が非表示になります。
音符選択領域にはC0からB8までの音符一覧と周波数スライダがあります。音符をクリックすると、選択した周波数がクリックした音符の周波数に変わります。良く使われる音符は以下の通りです:
音符選択領域の下部には周波数スライダがあります。周波数スライダの赤いバーをクリックしてドラッグすることで周波数を調整します。
「定数(継続)」を選択した場合以外は、トーンの再生時間はms(ミリ秒)を単位に指定することができます。
トーンメニューから変動振幅をオンにすると、一覧内の全てのトーンの相対増幅の値を入力することができます。増幅は各トーンそれぞれに0dB(フル音量)から-127dBの間で入力することができます。
キーボードのスペースバーを押すか、ツールバーの「再生」ボタンを押すとトーンが再生されます。トーンの再生を停止するには、キーボードのEscキーを押すか、ツールバーの停止ボタンをクリックします。
再生音量はメイン画面下部の音量スライダを使って調節できます。音声再生デバイスの指定が必要な場合はオプション画面から行ってください。
Tone Generatorを起動すると自動的にトーンの再生を開始するよう設定することができます。オプションで「Tone Generatorの起動時に自動的にトーンの再生を開始する」にチェックを入れてください。
継続再生トーンを作成する場合は、Windowsのスタートメニュー/プログラム/スタートアップフォルダにショートカットを作成することで、コンピュータの起動時に自動的に実行されるよう設定することができます。